先日開催された「東京ゲームショウ2021 オンライン」。かつては期間中には毎年数十万人が訪れる一大イベントだったが、コロナ禍の影響を受ける形で2020年からオンラインでの開催になった。ただし、2021年はほんのごく一部ながら、幕張メッセの一部ホールを使う形でオフラインでも開催された。筆者は毎年東京ゲームショウに参加しているので、狭いながらもオフラインで開催されたことは大きいと思った。
そのような中で、大きなスペースを割いて展示されていたのがイケアのブースだ。そこには同社製のゲーミングチェアやゲーミングデスクに加えて、ASUS JAPANから発売されている「ROG Moonlight White」(以下、Moonlight White)シリーズが展示されていた。
電源からグラフィックスカード、ケース、水冷システムやヘッドセットなどのホワイトモデルを既に発売しているASUS JAPANだが、9月よりキーボード、マウス、ヘッドセット、イヤフォンのホワイトモデルを新たに発売し、そのシリーズについてMoonlight Whiteと名付けたわけだ。今回レビューするのはこの4点である。
定番モデルにMoonlight Whiteバージョンを追加
白というのはどのような環境にも合わせて配置できるので汎用(はんよう)性が高い。主張の強い色ではあるが、白には“清廉潔白”というようなイメージもあるので、とてもスッキリと感じられ、触っているだけでワクワクする。Moonlight Whiteシリーズはホワイトだけでなく、グレーもアクセントとして使われているため、印象深いカラーリングとなっている。
実際、秋葉原のPCショップでもホワイトの高い人気は継続している。
白とグレーのコントラストが美しいメカニカルキーボード
ここからはキーボードとマウス、ヘッドセットとイヤフォンの順に紹介していこう。
キーボード「ROG Strix Scope NX TKL Moonlight White」(以下、Strix Scope NX TKL)と、マウス「ROG Strix Impact II Moonlight White」(以下、Strix Impact II)だが、両モデルともベースのモデルは既に発売されており、新たにMoonlight Whiteバージョンが追加された形となる。
実売価格はStrix Scope NX TKLが1万6000円前後、Strix Impact IIが5000円前後(税込み、以下同様)だ。
Strix Scope NX TKLはテンキーレスということもあり、コンパクトな仕上がりで、机上のスペースをそれほど消費せずに使うことができる。サイズは約356(幅)×136.2(奥行き)×39.7(高さ)mm、USBケーブル込みの重量は約880gとなる。本体天板はアルミニウム製で、白とグレーのキートップの色と相まって、とても美しく輝く。
日本国内で発売されるStrix Scope NX TKLは日本語配列のみで、英語配列モデルは用意されていない。接続は有線のみとなる。
キースイッチは、ROG NXメカニカルスイッチの赤軸(ROG NX RED)だ。動作点は約1.8mmとなっており、瞬時の入力が行える。キーの重さは入力をした瞬間は40gfということなので、一般的なCherry MXの赤軸とほぼ同じ。タッチ感も悪くなく、キーを少し押すだけで入力できるので便利だ。タイプ音もそれほど大きくなく、在宅ワークなどで家族と一緒にいなければならない場合でも、嫌がられることはあまりないかと思う。
ブラックカラーの「ROG Strix Scope TKL」は銀軸も選べるが、Moolight Whiteには用意されていない。赤軸はもちろんだが、最近は銀軸を好んでいるユーザーも多い。将来的には、キースイッチの種類も選べるようになることを期待したい。
一般的な60%キーボードのようにファンクションキーや矢印キーが削除されておらず、DeleteキーやInsertキーも含めて独立して使えるので便利だ。筆者は小型キーボードが好きなのだが、60%キーボードでは“修行”という名の慣れが必要で不便な点も多い。TKLレベルまで落とすのがギリギリなのでは、と最近は思っていたりしている。
なお、F5〜F12にはマルチメディアキーの役割も与えられており、Fnキーと組み合わせることで、音楽の再生やボリュームの調整ができる。ユニークなのはF12のステルスキーで、ワンクリックで全てのアプリが非表示で音声がミュートになり、ダブルクリックで元に戻る。これはゲーミングキーボードだけでなく、通常のキーボードにも採用してほしいところだ。
この他、Strix Scope NX TKLは「Xccurate デザイン」として、左下のCtrlキーに大きなサイズのものが採用されている。同社はFPSなどのプレイ中に誤操作を防ぐため、としている。
キーのライティングだが、同社おなじみのユーティリティー「Armoury Crate」を使ってさまざまな色に設定可能だ。Strix Scope NX TKLでは印刷ではなく一体成形されたキーが採用されており、キー自体も光る他、キーボード手前下にもLEDが仕込まれており、底面を反射する形で光らせることができる。また「Aura Sync」により他の対応デバイスと一体となった光の演出が可能なので、これを活用するととても美しい。
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左右対称の有線マウス
Strix Impact IIは、左右対称の有線式光学マウスで、サイズは約62.5(幅)×120(奥行き)×39.5(高さ)mm 、重量は約79gだ。ボタンは5つあり、左右のクリックと、左側面にある2つのボタンが使える。ホイール機能もあり、ホイールクリックを利用した操作も可能だ。これらのボタン割り当ては、同社製品ではおなじみの「Armoury Crate」を使って設定できる。
DPI変更ボタンは本体底面にある。4つのモードが設定でき、ボタンを押すことで順番に切り替わる。ゲームによってDPIを変えて対応したい場合もこちらを使えばよい。ただし底面にあるので、ゲームプレイ中に変えたい場合は困る。Armoury Crateの設定で左脇のボタンに変更するなど、変更しておこう。
マウスの操作自体は有線ということもあり、安定している。ケーブル長も2m程度あるので、デスクトップPCで背面から回さなければいけない場合でも十分に対応できる。
着脱式のブームマイクを備えたヘッドセット
ヘッドセットは「ROG Strix Go Core Moonlight White」(以下、Go Core)、イヤフォンは「ROG Cetra II Core Moonlight White」(以下、Cetra II Core)という名前だ。こちらもカラバリとしてMoonlight Whiteが追加された形になっている。
実売価格はGo Coreが1万円前後、Cetra II Coreが8000円前後だ。
こちらの2モデルに共通するのは、ハイレゾ対応と通話アプリの「Discord」「TeamSpeak」の認証を受けているモデルだという点だ。PCやMacだけでなく、PlayStation 5や4、Xbox Series X|S、Xbox One、Nintendo Switchなどにも対応する。
Go Coreは密閉型のヘッドセットで、40mmと比較的大きな「ASUS Essenceドライバー」を採用し、重量感のあるサウンド体験できる。本体重量は約252gと軽いので、頭に付けていても疲れにくく、持ち歩きにも便利な重さだろう。
PC本体とは3.5mmのステレオプラグで接続する。ケーブルは本体から伸びているコードが約125cmの長さがある他、マイク端子/ヘッドセット端子の分岐ケーブルも約138cmある。ノートPCならハウジングから伸びるケーブルで対応できるが、デスクトップPCの場合は端子の位置に応じて分岐ケーブルを使う必要があるかもしれない。ただしその場合でも、ケーブル長の合計は3m近くになるので、取り回しに不自由はしないだろう。
付属する単一指向性のブームマイクは、左側のハウジングに取り付けられ、取り外しが可能だ。左ハウジングにはボリューム調節ダイヤルとマイクのオン/オフスイッチが配置されている。ダイヤルやスイッチは、左手をハウジングに当てたときに親指で操作しやすい位置にあるので便利だ。
音質だが、若干軽めで硬質な印象があるものの、低音もほどよく響き、心地よい。左右の広がりに奥行きが感じられるので、ゲーム中でも敵の位置を把握しやすい。
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リモコンやマイクを備えたイヤフォン
一方のCetra II Coreは、アルミ製のハウジングを持つイヤフォンだ。9.4mmのASUS Essenceドライバーで構成されており、約120cmのケーブルが伸びている。PC本体とは3.5mmステレオプラグでの接続となる。
付属するのはサイズの違う2種類のイヤーフィンと3種類のイヤーチップ、ヘッドセット/マイク分岐ケーブル(約30cm)に加えて、トラベルポーチも用意されている。全体的にケーブルは短めなので、スマホやノートPCでの利用が前提となるだろう。
音質は高音の抜けがいまひとつで、若干くぐもった音という印象を持った。低音はかなり響くので、ゲームプレイ中の迫力はある。イヤーチップを構成するシリコンゴムは耳に入れても安定感があり、滑り落ちることはなかった。イヤーフィンもしっかりとホールドしてくれるので、耳の付け心地はいい。
ゲーミング生活だけでなく部屋のコーディネートにも有力な選択肢
これまで見てきたように、Moonlight Whiteシリーズは色調が統一されているので、キーボード、マウス、ヘッドセットやイヤフォンなど、一体でコーディネートを楽しむことができる製品だ。先述した通り、ホワイトはさまざまな色と合わせて使うことが可能なので、PC回りの環境のアクセントになるし、冒頭に紹介した展示のように部屋とのトータルコーディネートも楽しめる。
筆者の机の周囲はPCが黒で、黒のデスクパッドを敷いている。そこに今回の製品を置くと、白いキーボードやマウスが浮かび上がり、RGBのライティングと相まってなかなか美しい環境に変わった。ちょっとオシャレにPC環境を整えたいならば、Moonlight Whiteシリーズはベストチョイスの製品であると言える。
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