クレディ・スイス・グループが既存株主に付与したライツイシュー(新株予約権無償割当)は、98.2%の権利が行使された。包括的な事業再編の資金を賄うための、2本の柱から成る総額40億スイス・フラン(約5830億円)の増資を同行は完了させた。
クレディ・スイスは8日、このライツイシューで22億4000万フランを調達できる見通しになったと発表。未行使分は行使価格の2.52フランかそれ以上の額で市場で売却されると説明した。同行は先月、サウジ・ナショナル・バンク(SNB)などへの第三者割当増資を通じて既に17億6000万フランを調達していた。
投資銀行事業の大半から撤退し、今後数年で9000人の削減を計画するクレディ・スイスは、財務強化に資金を必要としている。相次ぐ不祥事や経営ミスで投資家の信頼は落ち込み、顧客資産が流出する中で、5四半期連続の赤字を計上する見通しも明らかにしていた。
株価は13営業日続落で大幅なディカウントと考えられた新株予約権の行使価格に接近した場面もあったが、ライツイシューの成功で安定に向かいそうだ。大規模な資産流出は止まったとアクセル・レーマン会長が 述べたことも、一定の安心感につながった。
新株予約権のほぼ全ての権利が行使されたと伝わる中で、8日のクレディ・スイス株価は3.2%高で取引を終了。スイス証券取引所で同行の新株は9日から取引が開始される。
原題: Credit Suisse Investors Take Up 98% of Shares in Rights Offer(抜粋)
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