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Tuesday, October 18, 2022

Netflix、3四半期ぶり会員プラス 売上高は前四半期割れ - 日本経済新聞

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【シリコンバレー=佐藤浩実】米ネットフリックスが18日発表した2022年7〜9月期決算は、売上高が前年同期比6%増の79億2558万ドル(約1兆1830億円)だった。純利益は同4%減の13億9824万ドル。アジア市場の開拓が功を奏し、期末の会員数は3四半期ぶりにプラスに転じた。ただドル高が逆風となり、売上高は前の四半期(22年4~6月期)の水準を下回った。

9月末の会員数は2億2309万人で、6月末比で241万人増えた。アナリスト予想(110万人)の2倍を上回る増加ペースで、10月18日の米市場の時間外取引でネットフリックス株は一時15%上昇した。アジア太平洋地域の会員が143万人増えて全体をけん引したほか、減少が続くとみられていた北米の会員数も10万人のプラスに転じた。

人気ドラマ「ストレンジャー・シングス」の新作や実在の連続殺人犯を扱った「ダーマー」が会員獲得に寄与した。ネットフリックスは株主への手紙で「22年上期は厳しい状況だったが、成長を再加速させる道筋が見えてきた」と指摘した。

10~12月期の売上高は前年同期比1%増の77億7600万ドル、会員数は3カ月で450万人増えて2億2759万人に達すると見込む。予想通りになれば、減少基調に入る前の21年末(2億2184万人)を上回る。

ドル高響き、前四半期比で減収

久々の会員増を市場が好感する一方で、収益面では為替の逆風が強まっている。7~9月期はドルの独歩高が一段と進んだことで、欧州やアジアで得た収益のドル換算値が目減りした。QUICK・ファクトセットによれば、ネットフリックスの売上高が前の四半期と比べてマイナスとなるのは過去10年間で初めてだ。

日本や韓国を含むアジア太平洋地域の1人あたり収入は8.34ドルで、1年前と比べて13%落ちた。欧州ではドルベースで同7%の下落となる。ネットフリックスは各地の事業展開や競争で不利になる為替変動の価格転嫁には慎重で、日本でも21年2月を最後に値上げはしていない。売上成長を重視するなかでドル高の定着が重荷になっている。

ネットフリックスは米国や日本など12カ国で、11月初旬に広告を付けて料金を抑えた新プランを導入する。日本では790円で、それぞれの国で既存の最低料金と比べて2〜4割安い水準となるよう設定した。消費者の支出を抑えて新規登録や再加入を促しつつ、広告収入で売上高を底上げする狙いだ。

ミステリー映画「ナイブス・アウト:グラス・オニオン」など注力作を配信する冬期休暇に合わせて新プランを始めることで、会員拡大にはずみを付けられるとみている。ただ広告収入の増加には時間がかかり、10~12月期には「(売上高への)大きな貢献はない」としている。

会員数予想、公表取りやめ

ネットフリックスは同日、異なる住居に住みながら複数人数でアカウントを使い回しているユーザーへの管理を23年初めから強化する方針を明らかにした。南米で先行導入している追加料金制度などを他の地域でも導入するもようだ。

23年1月に予定する10~12月期の決算発表から、会員数の予想値を示すのも止めるという。広告収入など新たな収益源を増やすなかで「会員数は売上成長を示す一つの構成要素にすぎない」と指摘した。実績値は引き続き公表する。

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