近年、ヘルスケア関連の機能を強化するアップルが、「スリープマスク(sleep mask)」と呼ばれるデバイス向けの特許を取得したことが明るみに出た。特許関連のサイトのPatently Appleは7月28日、米国特許商標庁が公開したアップルの新たな特許資料の詳細を伝えた。
このデバイスは、AirPodsなどのイヤホンと組み合わせて使うことを想定したもので、音楽を聴きながら睡眠を促進させる次世代のスマート・アイマスクといった位置づけだ。このマスクは、周囲の光を遮断するように設計され、音楽やホワイトノイズなどの再生に対応する。
さらに、タッチセンサーやオーディオセンサー、近接センサー、光学センサーなどの複数のセンサーが搭載され、目の筋肉の収縮を測定する筋肉活動センサーや、心電図センサー、脳波計センサーなどを用いて、健康状態を確認することが想定されている。
また、睡眠中のユーザーの側頭部にかかる圧力を検出するセンサーや、湿度や温度を検出するセンサーを通じて、ベッドルームの状況を把握できる。
ここで明らかなのは、アップルが睡眠が人々の健康に果たす役割を重視し、非常に複雑で多くの健康指標を記録できるデバイスの開発を視野に入れていることだ。アップルは将来のAirPodsに心拍数や体温の測定機能を盛り込むと予想されているが、スリープマスクにAirPodsを組み合わせることで、より魅力的な製品をアピールできるかもしれない。
特許の常として、このプロダクトがいつ、どのような形で具体化されるかは定かではない。しかし、アップルがきわめて野心的なヘルスケア関連のデバイスを視野に入れていることは間違いないだろう。
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