23日の米株式相場は上昇。バイデン米大統領がトランプ前政権下で発動された対中関税を見直していると述べたことなどが買い材料視された。ドルと米国債相場は下げた。
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大手銀行株がＳ＆Ｐ500種株価指数の上昇をけん引した。ＪＰモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者（ＣＥＯ）は同行主催の投資家デーで、米経済にかかる「大きな暗雲」は消える可能性があると 発言。同行はマーケッツ部門を除く通期純金利収入見通しを上方修正した。
ＪＰモルガン、純金利収入予測引き上げ－前年比26％増の560億ドル超
Ｓ＆Ｐ500種は前週末比1.9％高の3973.75。ダウ工業株30種平均は618.34ドル（２％）高の31880.24ドル。ナスダック総合指数は1.6％上昇。米国債市場ではニューヨーク時間午後４時15分現在、10年債利回りが８ベーシスポイント（ｂｐ、１ｂｐ＝0.01％）上昇の2.86％。
キングスビュー・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ポール・ノルテ氏は「相場が反発してもおかしくない状態がしばらく続いていた」とコメント。「年初からの下落局面終了を意味する可能性は低いが、過去２カ月続いてきた売りは一服したと言えるだろう」と語った。
外国為替市場では、ユーロが対ドルでほぼ１カ月ぶりの高値に上昇。欧州中央銀行（ＥＣＢ）は７月に利上げを開始する公算が大きいとの 見方をラガルド総裁が示した。ドイツ企業の景況感改善を示す 指標もユーロを支えた。世界的にリスク選好が戻る中、オーストラリア・ドルとニュージーランド・ドルも上昇した。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.7％低下。ニューヨーク時間午後４時15分現在、ドルは対円で0.1％未満高い１ドル＝127円92銭。ユーロは対ドルで1.2％高の１ユーロ＝1.0691ドル。一時は４月26日以来の高値となる1.0697ドルに上昇していた。
Source: Bloomberg
ニューヨーク原油先物相場はほぼ変わらず。欧州連合（ＥＵ）のロシア産石油禁輸案を巡る交渉が行き詰まっており、来週のＥＵ首脳会議で承認される可能性は低くなっている。
ロシア産石油禁輸案巡るＥＵ交渉、行き詰まり長期化の公算－関係者
みずほセキュリティーズＵＳＡの先物部門ディレクター、ボブ・ヨーガー氏は「相場は105－116ドルのレンジで膠着（こうちゃく）している」と指摘。ＥＵがロシア産石油の禁輸を決めれば、原油相場は史上最高値を付ける可能性が高いとの見方を示した。
ニューヨーク商業取引所（ＮＹＭＥＸ）のウェスト・テキサス・インターミディエート（ＷＴＩ）先物７月限は、前週末比１セント高の１バレル＝110.29ドルで終了。取引時間中は1.5％高まで上昇する場面もあった。ロンドンＩＣＥの北海ブレント７月限は87セント（0.8％）高の113.42ドル。
Source: ICE, Bloomberg
ニューヨーク金先物相場は３営業日続伸。ドルが軟調に推移したことが買い材料となった。
ニューヨーク商品取引所（ＣＯＭＥＸ）の金先物８月限は、前週末比0.3％高い１オンス＝1853.90ドルで終えた。
原題： Stocks Climb in Risk-On Day While Bonds Decline: Markets Wrap（抜粋）
Euro Jumps on ECB Rate-Hike Talk; Dollar Lags Peers: Inside G-10（抜粋）
Oil Little Changed as EU Stalemate on Russian Embargo Deepens（抜粋）
Gold Gains After Best Week Since March as Dollar Extends Retreat（抜粋）
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