日立製作所が保有する上場子会社の 日立建機株の約半数を伊藤忠商事と国内の投資ファンド、日本産業パートナーズに売却する方針を固めた、とNHKが関係者の話を基に13日 報じた。近く正式に決定する見通しとしている。
日立広報担当の丸谷愛氏は報道について、同社が発表したものではないとしたうえで、「企業価値向上に向けて様々な検討を行っているが、現時点で決定した事実はない」と述べた。伊藤忠商事と日本産業パートナーズ、日立建機の広報担当者はコメントを控えるとした。
ブルームバーグのデータによると、日立は日立建機の発行済み株式の50.83%を保有する筆頭株主。日立建機の13日終値ベースの時価総額は約7712億円だった。
日立はITやデジタル分野を軸とした事業構造への転換を図っているほか、コーポレートガバナンス上問題があるとされる「親子上場」を解消する狙いもあり、上場子会社との資本関係の整理を進めてきた。日立化成の全保有株を売却する一方、日立ハイテクノロジーズを完全子会社化した。
昨年4月には保有する全ての日立金属株を約3800億円で売却すると発表。日立建機については21年度中に結論を出す方針を示していた。日立建機の売却が実現すれば、日立が進めてきたグループ再編が完了に近づくことになる。
(各社のコメントを追加して更新します)
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