Pages

Thursday, October 21, 2021

アスキーゲーム:美しいグラフィックに“浄化”される探索ADV『Kena: Bridge of Spirits』プレイレビュー - ASCII.jp

腐敗した森を探索し、穢れた魂を浄化せよ

2021年10月22日 11時00分更新

文● Zenon/ASCII

 Ember Labより2021年9月21日に発売された3D探索アクションアドベンチャー『Kena: Bridge of Spirits』(PlayStation 5/PlayStation 4)のプレイレビューをお届け。価格は通常版が4180円、デジタルデラックス版が4730円となる(ダウンロード専売)。

 本作は若きスピリットガイドであるKena(ケーナ)を操作し、オープンワールド風のフィールドを探索していくストーリー主導のアクションアドベンチャーゲーム。

 ケーナは魔法のような力を使うことができ、それを駆使して探索や謎解きをしつつ、バトルを潜り抜けていくことになる。ここでは、PlayStation 5版をプレイしてわかった本作の魅力を手触りとともにお届けする。

■公式PV

迷える魂を導くスピリットガイドの物語

 主人公ケーナの職業であるスピリットガイドとは、魂を導くもののこと。この世界では死者の魂が転生できずに悪霊化したりすることがあるので、それを浄化していくことが大きな目的となる。

なにかしらの未練があるのか、“先へ進むこと”を拒む死者。偉大な父から受け継いだ杖の力で、彼らを浄化してあげよう

グラフィックの美しさには目を見張るものがある。トゥーン調で描かれたキャラクターはとてもかわいく、まるでディズニーやジブリ映画をゲームとしてプレイしているかのよう。正直インディーというレベルではないと感じた

いつでも出せる「パルス」というアクション。エネルギーの球体を展開して周囲に光を放射し、隠しアイテムを見つけたり、周囲を照らしたりすることができる。球体を維持することで、敵の攻撃を防ぐ防御手段にも

 探索では、隠れた“ROT”という生き物を探したり、特定の順番にパルスの光を当てたりする謎解き要素も用意されている。

精霊の“Rot”。小さな体でちょこまかとケーナの周りを付いてきてくれる。後述するが、彼らを見つけることが本作の楽しみのひとつでもある

パルスの光が共鳴するクリスタルのようなものがあるので、それを全部光らせると扉が開くといったギミックも

“Rot”を見つけて強くなろう

 石の下などに隠れている精霊“Rot”。設定では彼らは死者を分解し、物を腐らせることで調和を保っている存在なのだという。非常に憶病で、普通は人に懐いたりしないが、ケーナにはよく懐く。

見つけた“Rot”は主人公の味方として同行。死が蔓延する場所(デッドゾーン)を分解して、命が宿る美しい森へと浄化してくれる頼もしい存在だ

 また、“Rot”を一定数見つけることで「Rotレベル」が上昇し、ケーナが使えるアクションをレベルアップすることができる。つまり強くなるには、そこかしこに隠れた“Rot”を見つける必要があるというわけだ。

光る石や光る灯篭など、それっぽいところに近づいてアクションをすると、このように小さな光が浮かび上がる。それを「収集」することで“Rot”が仲間として同行してくれる流れだ

スキルアップグレード画面。「Rotレベル」を上げたうえで、各所で手に入る「カルマ」というポイントを消費してアクションを習得することができる。範囲攻撃の「ROTハンマー」はかなり使えるのでオススメ

歯ごたえのあるアクションバトル

 フィールドにはデッドゾーンと呼ばれるところがあり、そこでは赤い花のようなものを心臓部として、敵が次々と生み出される危険な場所となっている。

フィールドの各所にあるデッドゾーン。赤黒い場所では敵が出現すると覚えておこう

 本作のアクションは、最初のうちはざっくりと「軽攻撃」「重攻撃」「回避」「パルス」の4種類が基本となる。

弱い敵はスキの少ない「軽攻撃」を連続でたたき込み、盾を持っている敵などには「重攻撃」で対応しよう

防御手段としては「パルス」という魔法のドームを使うことができる。だが、何度も攻撃されれば割れてしまうので、あまり多用はできない

また、“Rot”を敵にまとわせて動きを止めることもできる。やっかいな相手はこれで拘束しておこう

 なお、本作は戦闘難易度が高めに設定されているのか、ボス戦は序盤からかなり苦戦させられた。こちらの体力が低いためか、2、3発ほどでやられてしまうこともしばしば。難易度はいつでも変更できるので、厳しい場合は無理せず難易度を下げて遊んだほうがいいかもしれないと感じた。

まとめ:雰囲気とアクションを楽しむ良質なアドベンチャー

 本作は美麗なビジュアルで表現される闇深いストーリーも売りのひとつ。だが、正直言って文字による解説が多いゲームではないので、雰囲気を重視したゲームが好きな人にはオススメできるタイトルと言える。

 また、紹介した基本アクションのほかにも、ストーリーを進めると使えるようになる「弓」が非常に便利だった。いわゆる「魔法の矢」を放つことができ、遠距離攻撃が可能となったことで戦闘も探索も幅が広がって、とても楽しかった。

弓の習得シーン。PS5でプレイする際には、アダプティブトリガーの機能でボタンに抵抗を感じるのも◎

 バトルの難易度は少々高めと感じるものの、難易度調整も可能なのでそこまで詰まることはないと思う。仮に負けても、とくにデメリットなく直前の地点へ戻されるだけなのでご安心を。

 さらに、“Rot”や“スピリットメール(死者の手紙)”を探したりする探索が思いのほか楽しくて、崖を登ったりする際には「順路」以外の道を探してフラフラすることも多かった(笑)。

案の定、崖の裏手に隠された“スピリットメール”を発見。こういう発見があるから探索は面白い。これを見つけると、拠点となる廃村の該当する場所の封印が解け、アイテムをゲットしたりできる

 インディーゲームということでボリュームはそれほど多くはないものの、しっかりと作り込まれた世界の冒険はワクワクするものだった。雰囲気のいいゲームが好き、あるいは謎解きを絡めた探索アドベンチャーが好きな人は、ぜひ本作を遊んでみてほしい。

【ゲーム情報】

タイトル:Kena: Bridge of Spirits
ジャンル:アクションアドベンチャー
開発・販売:Ember Lab
プラットフォーム:PlayStation 5/PlayStation 4
配信日:配信中(2021年9月21日)
価格:
 Standard Edition:4180円
 Digital Deluxe:4730円
CERO:B(12歳以上対象)

■関連サイト

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( アスキーゲーム:美しいグラフィックに“浄化”される探索ADV『Kena: Bridge of Spirits』プレイレビュー - ASCII.jp )
https://ift.tt/2ZkgawX
科学&テクノロジー

No comments:

Post a Comment