京都の観光客が2020年、大きく減ったことがわかった。京都市内に滞在した宿泊客数は、前年比59・7%減の531万人だった。外国人宿泊客も同88・2%減、修学旅行生は同77・6%減と、新型コロナウイルス感染拡大が観光都市の京都を直撃した現状がはっきりした。
調査方法は異なるが、20年の宿泊客数は、ピークだった18年の1582万人の約3割にあたる。1千万人を下回るのは01年以来だ。
月別では、コロナ流行が本格化する前の1月が87万人で前年同月比5・9%増だった。その後は、入国制限などで外国人が激減。緊急事態宣言が発令されていた昨年5月に同93・2%減に落ち込んだ。国の観光支援策「Go To トラベル」の効果などで、11月に同37・2%減まで回復。ただ、12月は「第3波」の影響で再び減少した。
宿泊客全体の平均宿泊日数は1・46泊で、前年の1・61泊を下回った。
修学旅行生は、前年比77・6%減の15万7千人。関東からの訪問が減り、中部、近畿などからの訪問が増えた。
市は年4回、観光客の動向を調査しているが、20年は秋しか実施できず、例年発表している観光客数と観光消費額の数値はない。観光MICE推進室の担当者は「コロナ禍で宿泊客数が大きく減少したことが、明確に数字にあらわれた。京都観光の回復に向け、感染防止策による安全・安心の確保と、観光の両立に努めたい」と話している。
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