19日午前の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前日比361円64銭(1.28%)高の2万8603円85銭で前場を終えた。イエレン次期米財務長官が大規模な経済対策に前向きな姿勢を示す方針と伝わったことで投資家心理が上向いた。半導体関連株など業績期待の高い値がさ株を中心に買われ、日経平均の上げ幅は一時400円を超えた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は反発した。
ブルームバーグ通信など米メディアは日本時間19日朝、イエレン氏が同日の指名承認の公聴会で、追加の新型コロナウイルス救済策について「大きな行動を取る」必要があるとの見解を示すと報じた。米株価指数先物相場が日本時間19日午前に上昇。連れ高となった日経平均先物が主導する格好で現物に買いが入った。前日の米株式市場は休場だったが、欧州市場でドイツやフランスの株式相場が上昇したことが買い安心感を誘った。
日経平均は直近2営業日で450円ほど下落しており、押し目買いも入りやすかった。市場からは「投資家は2022年3月期の企業業績について大幅増益を見込んでおり、足元の株価水準に割高感はないとして押し目買い意欲を強くしている」(国内証券ストラテジスト)との声があった。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆420億円、売買高は4億9364万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1103と、全体の約5割を占めた。値下がりは946、変わらずは137だった。
個別ではファストリ、ソフトバンクグループ(SBG)、ファナック、太陽誘電、ブリヂストンが上げた。東エレク、信越化、アドテストなど半導体関連株も買われた。一方、サイバーやOKI、帝人は下落した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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