中国経済は昨年10－12月（第４四半期）に、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に匹敵する成長率に回復した。2020年通年では予想を上回るプラス成長となり、主要国で唯一マイナス成長を回避したとみられる。
18日発表された昨年10－12月の国内総生産（ＧＤＰ）は前年同期比6.5％増。エコノミスト予想中央値は6.2％増だった。20年の経済成長率は2.3％と予想の2.1％を上回った。
昨年12月の工業生産は前年同月比7.3％増。市場予想は同6.9％増加だった。小売売上高は前年同月比4.6％増と11月の５％増から伸びが鈍った。市場予想は同5.5％増加。20年通年の固定資産投資は前年比2.9％増えた。予想は3.2％増だった。
Rebound
One of the few v-shaped recoveries globally
Source: National Bureau of Statistics
中国当局は早い段階で財政・金融刺激策を講じ、インフラや不動産投資を後押しして景気を下支えした。その後はコロナ感染をひとまず抑え込み、工場の生産を再開させると、医療機器や在宅勤務用機器を中心に国外で中国製品の需要が膨らみ、成長率が押し上げられた。
コロナに伴う最初のロックダウンから１年、台頭ぶり目立つ中国経済
21年も持ち直しが続くかは国内で大規模なコロナ感染拡大を防ぐことができるか、支出のバトンを地方政府や大手国有企業から、中小企業・消費者に渡せるかどうか次第となる。米国との通商関係の緊張の高まりも見通しに重しとなる恐れがある。
建銀国際のマクロ調査責任者、崔歴氏（香港在勤）はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「10－12月は中国経済が力強く１年を終えたことを示唆しているように見え、製造業が好調だ」と指摘した。12月の小売売上高の伸びが予想を下回ったのは、低温ならびに同国北部のコロナ感染再拡大に伴い一部地域で講じられた新たな制限が原因だった可能性がある。
原題： China’s Economy Grew 2.3% in 2020, Accelerating Global Rise (1)（抜粋）
(第４段落以降を追加し更新します)
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