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次期米財務長官に指名されたジャネット・イエレン氏は19日に上院財政委員会で開かれる指名承認公聴会に臨む。
クリントン元政権の大統領経済諮問委員会(CEA)委員長のほか、サンフランシスコ連銀総裁や連邦準備制度理事会(FRB)正副議長を歴任したイエレン氏が承認されれば、女性初の財務長官となる。
米東部時間午前10時(日本時間20日午前0時)から始まる公聴会でイエレン氏(74)は通貨政策や税制に言及する見込み。また、バイデン次期大統領が打ち出した1兆9000億ドル(約197兆円)規模の経済対策を巡り、初めて議論が交わされる見通しだ。
ブルームバーグ・ニュースが入手した証言テキストによると、イエレン氏は低い借り入れコストを活用して公共支出を増やし、景気を浮揚させるべきだとするバイデン氏の考えに同意し、「金利が歴史的低水準にある今、最も賢明なのは大胆に行動することだ」と訴える。
イエレン氏は包括的経済対策を受け入れるよう議会を説得する役割を担うことになる。経済対策に含まれる最低賃金引き上げや家族・傷病休暇の大幅拡充などの社会的安全網プログラムは既に共和党の反発を招いている。議会民主党も独自の優先課題の推進を強く求める見通しだ。
ブッシュ(子)元大統領の下でホワイトハウス報道官などを務めたトニー・フラット氏は、「政治の世界でイエレン氏がどのように政策を売り込むのか分からない。彼女はこれまで全くそうする必要がなかった」と指摘。「政権の政策への支持を取り付ける最善の方法を見いだす」必要があるだろうと述べた。
イエレン氏はオンラインで参加する予定の公聴会で、米経済は不平等の固定化に苦しんでおり、次期政権の長期目標は「より多くの人々に一段の繁栄」を創出することになると述べる予定だ。
イエレン氏の指名承認公聴会は、議会議事堂への乱入事件の余波がなお残り、上院でトランプ大統領の弾劾裁判が始まるかもしれない政治的緊張の中で行われる。
イエレン氏の公聴会証言ポイント |
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・通貨政策 |
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市場が決定する為替レートへのコミットメントを確認か |
米政府として貿易での競争上の優位のためにドル安を追求しない方針を明確にするか |
・対中政策 |
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バイデン政権が定期的な対話再開を目指すかどうか |
何らかの枠組みの中でイエレン氏がどのような役割を果たすか |
・規制と税制 |
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新政権で金融機関の監督強化と減税の巻き戻しが見込まれる中、イエレン氏がどのように中心的な役割を果たすか |
・赤字財政政策 |
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政府債務が国内総生産(GDP)比100%突破に近づく中で安全な限界をどう定めるか |
・FRBとの調整 |
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失効したFRBの新型コロナウイルス禍対応の緊急融資プログラムをどう扱うか |
原題: Yellen to Enter Firing Line on Biden Aid as Recovery Fades (2)(抜粋)
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