みんなはどう思う?
先日、毎年恒例のクリスマスヒットプレイリストをアップデートしたSpotify(スポティファイ )。これまでソーシャルな側面のある音楽アプリとして支持を集めてきましたが、Engadgetが指摘するところによれば、今年はインスタグラムのストーリーズのような機能のテストランを決行することにしたようです。
これについて「ユーザーのエクスペリエンス向上にはなりづらいよね」と、米GizmodoライターのVictoria Songが思うところをシェアしています。彼女の意見に共感できる人はどれくらいいるでしょうか?
iOSとAndroidアプリの両方で、90年代のマライアキャリーのカバー写真のすぐ下に「タップしてストーリーを見る」と小さく添えられた丸く光るアイコンを確認。しかも、これが他のプレイリストにもあるではないですか。もっと探せば、もっと出てくるのかもしれません。でも、実際にいくつあったかはここでは正直どうでも良いんです。気になるのは、なぜ今、Spotifyまでストーリーズを始める必要があるのか...?
じつはSpotifyは、昨年にもアーティストがインスピレーションや新作の裏話を共有する場として「ストーリーライン」機能を一部の曲で提供していました。ただ、ほとんどのアーティストにはすでに、インスタグラムをはじめとする独自のソーシャルメディアアカウントがあります。
もちろん、本当に大好きなアーティストなら、どんな些細なアップデートでも嬉しいですよね。気になるアーティストのインタビューをYouTubeやPitchforkなどのメディアで探そうとはすることはあるかもしれません。でも現状、私たちがSpotifyを開くのはシンプルに音楽を聞きたいから。ストーリーズ機能のような短い動画をタップするように勧めてくるアプリがもっと欲しいと思っていた人は決してそう多くないのでは? と思っています。要は、ニーズはそうないんじゃないかな、と。
それに、一般の人たちがSpotifyでストーリーズ機能を使うとなると、「なぜこのプレイリストにこの曲を追加したのか」といった話をすることになるのでしょうか? ...いや、どうこの機能を活用すれば良いのかももはや謎です。もし、音楽を使って面白おかしいことをしたいのならTikTokがあります。
インスタグラムでストーリーズをチェックすることが、人間関係を構築・維持するうえで少しでも大事だと思っている場合、音楽を聞くアプリで同じような現象が起きるのは窮屈に感じるかもしれません。「それならCDプレイヤーに戻った方がマシ」と思う人も出てきたりして。
Spotifyはこれまでにもさまざまなテストを行なってきて、生き残るものもあればそうでないものもありました。一方でインスタグラムがこれまでに採用してきた機能はわりとわかりやすく、10代の若者向けのプラットフォームとして人気を得たスナップチャットからもってきたものです。24時間で表示されなくなるストーリーズもそのひとつです。
YouTubeにもストーリーズのような機能はあって、チャンネル登録者が1万人を超えるチャンネルは、7日間続く一時的な動画を投稿できるようになっています。インフルエンサーが発信する短い動画を見るにはTikTokが便利です。インスタグラムやTikTokで気になったものがあったらユーチューブでコンテンツを探すなどの使い方もあります。Twitterは他のプラットフォームにフォロワーを呼び込むのに使われることもあります。
そんななかでも、リンクトインがストーリーズのような機能を出したのには驚かされました。ただでさえ就職活動はエネルギーを使うものだというのに、自分の経歴や「私を採用すべき10の理由」などを短い動画でアピールしたい人はどれほどいるのでしょうか...? 日頃ストーリーズ機能を使う若者がリンクトインにログインして、第一四半期の成果に関する動画をチェックする...とは思えません。
ストーリーズ機能が本質的に悪いというわけではありません。ただ、ほとんどのアプリではユーザーのエクスペリエンスを向上させるものになっていないというのが現状です。それは特定のプラットフォームのユーザーが実際に何を望んでいるかに関係なく、一部の投資家がプラットフォームの人気を高めてもっとお金を稼ごうとする方法として簡単だからというのが主な理由になっているかもしれません。結果的に、多数のアプリが本質とはそぐわない機能を装備している状態になっています。
からの記事と詳細 ( ストーリーズ機能を導入するアプリ、多すぎ! - ギズモード・ジャパン )
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科学&テクノロジー
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