月20GBで月2980円(以下、すべて税抜)、さらに1回5分までの通話定額まで付くドコモ「ahamo」。注目を集めている新プランだが、開始は2021年3月。そこまで待てば安価なプランの恩恵を受けるかもしれないが、来年3月まで高いままの料金を払うのではもったいない。そこで、今すぐに費用を抑えるいくつかの方法を考えた。
ahamoはドコモの“新料金プラン”とうたうが
そうとは言いがたい実態
まず、ahamoについて簡単に紹介しておきたい。まず、ドコモのブランドのなかの新料金プランとされているが、実際はドコモユーザーが利用するための手続きはプラン変更のようには簡単ではない。ドコモユーザーであっても、開始からしばらくの間(来年5月まで)は、MNP予約番号の発行を受け、ahamoで加入し直す必要がある。しかも、ahamoはドコモショップでは加入できず、オンラインでの契約が求められる。
ドコモ 井伊社長は発表会のなかで、ドコモショップで門前払いするような対応はしないという趣旨の発言をしているが、現時点での対応は不明。ドコモショップでの他社アプリの設定移行サービスを有料で提供する方針を打ち出しているドコモだけに、ahamoの加入サポートも同様に有料になる可能性はありえる。
ちなみにauからUQ mobile、ソフトバンクからY!mobileの場合、1つのショップが両方を扱っていることも多いため、移行の手続きはそこでも可能だ。この点でもahamoはドコモの新料金プランと言う割には、ドコモ内での値下げという感覚がない。
また、ファミリー割引などもまったく別の扱いになっている。ドコモを3回線使っていた家族が、1回線をahamoに乗り換えれば、残る回線の割引は2回線分の割引になってしまう。家族内でもahamoの回線とは無料通話がなくなる。このあたりは、既存プランの改定も年内発表が予定されているので、そこでの確認も必要になるだろう。
そのほか、ahamoではキャリアメールもなくなるほか、長期利用の特典もない。実態としては、別の格安SIMに乗り換えるのとあまり差がないと言ってもいい。
今すぐドコモも見限って、2度乗り換えたっていい
基本的に今のドコモのプランとは別枠のahamoだが、開始の3月までただ待っている必要もない。まずは格安SIMなどに乗り換え、ahamoが開始された時点で、そこでの使い勝手や、また今後発表されるであろう対抗サービスと比較検討した上でahamoに戻ってきてもいいのだ。
たとえばドコモユーザーの場合、現行プランを使い続けても長期利用の特典は「ずっとドコモ特典」で誕生月にポイントが最大3000ポイント付く程度。どうせahamoに乗り換えればそれも消滅するだろう。また、MNPの手間もそう難しいものではなく、1度経験してしまえば、2度目はそれほど難しくなくなる。
Y!mobileなら、戻ってくるときの手数料はかからくなる予定
いったん加入しておトクなプランの例としては、加入から6カ月は割引料金で提供。来春にMNP転出料の撤廃が予告されているソフトバンクのサブブランドであるY!mobileがまず思い浮かぶ。
Y!mobileは11月に、月20GBで月4480円の「シンプル20」を発表しているが、12月下旬開始なのにまだ詳細が発表されていない。そこで、月20GBからは通信量は減るが、月13GBの「スマホベーシックプランM」であれば、最初の6ヵ月間は月2980円。1回10分までの通話定額も付いている。端末もたとえばSIMロックが解除されたiPhoneならそのまま使える。
また、いずれY!mobileのMNP転出料がなくなるのならば、ahamoに移行するときには、転出料/加入料ともにかからない。
なお、ドコモからY!mobileに乗り換える際には、MNP転出料やY!mobileの新規事務手数料がかかるが、Y!mobileの公式オンラインストアで記事執筆時点で実施されているキャンペーンでは、SIMのみの加入時には、事務手数料無料と6000円相当のPayPayボーナスも付いてくる。ドコモからの乗り替える際に約1万円の違約金がかからない状況になっているのであれば、乗り換え費用は相殺される。ほかにもY!mobileを扱うリアル店舗では、もっと好条件のところもある。
学割対象者や、自宅の固定回線が割引対象の回線回線、複数回線のある家族割引サービスを適用すればさらに安価になり、月17GBの「スマホベーシックプランR」でも最初の6ヵ月間は月2480~2980円となる。
もちろん「シンプル20」を含めて、Y!mobile側もahamo対抗の新プラン追加や値下げが実施される可能性があり、Y!mobileのサービスに満足するようであれば、「ahamo」を契約することなく、そのまま使うという選択肢もありだろう。
楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT」を
サブ回線として使う方法も
そのほかにも、最近のiPhone(XS/XR以降、新SE含む)のようなeSIM搭載機やDSDVに対応したSIMフリースマホを使っているのであれば、メインのドコモ回線を通信量を減らすことで月2980円に抑えることができる「ギガライト2」にして、データ通信はデータ使い放題の楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT」をサブとして契約する方法もある。
Rakuten UN-LIMITは今契約すれば、最初の1年は無料で利用でき、しかも楽天ポイントまでもらえる。エリアの問題があるので、現時点でメイン回線として乗り換えてしまうことはおすすめしにくいが、サブで行動範囲が楽天回線の電波を十分に掴める範囲ならば、当面の費用を抑える方法として十分。この方法ならドコモのキャリアメールなどのサービスも、ahamoに移行するまでは使える。
楽天回線のエリア外だと、auのネットワークを使うローミング接続となり月5GBしか高速通信ができないほか(月5GB以降は最大1Mbps)、auネットワークへのローミングが終了したエリアでは県外となってしまう例もある。急速にエリアが充実している楽天モバイルだが、自分の行動範囲内で圏外の状況が多いと、ドコモ回線でのデータ通信量が多くなってしまうこともあり、少々リスキーかもしれない。
回線加入でスマホが特価の格安SIMも要検討
200円で人気端末を入手も
月20GBもいらないか、多少割高になっても加入特典を充実させたいのなら、回線加入時にスマートフォンを特価で購入できる格安SIMに入るものいい。注目は「OCN モバイル ONE」だ。
OCN モバイル ONEの公式オンラインショップ的な扱いの「goo Simseller」では割引後の非常に安価な価格がアピールされる機会が多く、今年前半に話題となったシャオミ「Redmi Note 9S」が、OCN モバイル ONEの音声SIM契約が前提で200円で提供されている。
特価で購入した機種はそのまま使ってもいいし、予備機として確保しておくのもいい。ahamoのサポートがどんなものになるかわからないが、修理やトラブルなどで代替機の用意がドコモの既存プランほど迅速でない可能性は高いし、代替機自体がないかもしれない。
そして、OCN モバイル ONEのメリットは利用開始月の月額料金が無料なこと。この基準は「利用開始月(月額基本料の料金起算月)は、お申し込み日(お申し込み時に本人確認書類が必要な場合は、本人確認書類の確認が完了した日)の10日後を含む月とします」となっているため、たとえば12月22日に申し込みした場合は、12月中に使えるようになったとしても、1月1日を含む「利用開始月」が無料。つまり、12月に乗り換えても、12月は2つの事業者に料金を払うことなく1月を無料とすることも可能になる。
NTTグループの再編により、将来的にOCN モバイル ONEがどうなるかわからないが、今加入して大きな特典をもらっておきながら、来春にOCN モバイル ONEからahamoに乗り換えてしまうのが心苦しいと考える人も、同じグループ、もしかしたらドコモに統合される会社ということなら許される気持ちになるかもしれない。
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