© Sputnik / Ilya Naymushin
国際研究チームは、古代のイヌの遺骨のDNAを分析し、1万1000年前に少なくとも5種類のイヌが存在していたことを明らかにした。研究論文がサイエンス誌に掲載された。
家畜化されたイヌは現代のオオカミと共通の祖先をもっており、イヌもオオカミもイヌ科(canid)に属している。さまざまな情報によると、オオカミとイヌの遺伝的分化は約2万年から4万年前に、イヌの実際の家畜化は1万5000年以上前に起こった。
もちろん、この家畜化は一夜にして成り立ったのではなく、イヌと人間の祖先が共存した時から始まった。イヌ、正確にはそのオオカミのような祖先は、人間の最も古い動物の仲間だ。イヌはすでに3万年以上も人間と一緒にいる。21カ国の学者からなる研究チームは、博物館に所蔵されている欧州、シベリア、中東で発見された32匹の古代のイヌの標本のDNAをシーケンス解析した。そこには1万1000年前のものも含まれていた。
研究チームは、他のすべての動物が家畜化される前に、レバント、カレリア、沿バイカル、米国、ニューギニアを起源とする異なる遺伝的祖先を持つイヌが少なくとも5種類存在したことを明らかにした。1万1000年以上前に誕生したこれら5つの系統は、これまでに専門家たちが分類したよりも多様だ。
その後、これらの種が混ざり合い、移動し、その結果、「現代のイヌができた」。人間は移住した時、ほとんどの場合、イヌを一緒に連れて行った。これも遺伝情報で証明されている。人間の集団は別の場所へ移動して入れ替わることがあったが、イヌはその地に残ることがあった。これについて研究チームは、イヌは貴重な商品だった可能性があるからだと説明している。
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