29日の米株式相場は反発。新規失業保険申請件数の統計を受けて、一段と積極的な金融政策軌道につながり得る労働市場の過熱を巡る懸念が和らいだことから、買いが広がった。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 3849.28 | 66.06 | 1.7% |
ダウ工業株30種平均 | 33220.80 | 345.09 | 1.0% |
ナスダック総合指数 | 10478.09 | 264.80 | 2.6% |
S&P500種株価指数は年末で薄商いの中、3営業日ぶりに上昇し月初来の大幅高。過去2日間の下落分を全て取り戻した。ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は2.5%値上がり。テスラが8%超上げたほか、アップルやアマゾン・ドット・コム、マイクロソフトといった大手テクノロジー株も買い進まれた。
先週の米新規失業保険申請件数は前週から増加したが、なお歴史的低水準付近にとどまった。失業保険の継続受給者数は増加し、2月以来の高水準となった。
新規失業保険申請、前週比で若干増加-なお歴史的低水準付近 (1)
デファイアンスETFのシルビア・ヤブロンスキー最高経営責任者(CEO)兼最高投資責任者(CIO)は「私は実際にハイテク株をそれほど心配していない」とブルームバーグテレビジョンで発言。「これら銘柄の多くは来年に持ち直すだろう。投資家は今、ハイテクをやや怖がり過ぎていると思う。彼らは今後6-9カ月での反発機会を逃すことになるのではないか」と述べた。
ニュースレター「ザ・セブンズ・リポート」を創業したメリルリンチの元トレーダー、トム・エッセイ氏は「市場は重要な転機で2023年を迎える。一つはディスインフレの継続と底堅い企業決算、緩やかな成長、バランスのとれた労働市場、株高・債券高という道。もう一方の道は根強いインフレと成長減速、タイトな労働市場の継続、株安・債券安で舗装されている。どちらの道を市場が歩むことになるのか、年初のデータが重要な手掛かりを提供するだろう」と分析した。
米国債
米国債は期間が長めの債券が上昇。10年債利回りは低下した。同利回りはここ約1週間にわたって上げ基調が続き、リスクセンチメントを圧迫していた。
取引のフローや出来高は「引き続きおおむね低調だった」とシティグループのストラテジストらは指摘した。30日は午後2時までの短縮取引となる。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 3.90% | -6.75 | -1.7% |
米10年債利回り | 3.82% | -6.44 | -1.7% |
米2年債利回り | 4.36% | 1.03 | 0.2% |
米東部時間 | 16時41分 |
外為
外国為替市場ではドル指数が低下。米失業保険統計の発表後に下げ幅を拡大した。一方、円は上昇。日本銀行が金融緩和策をさらに修正するとの観測などが背景。対ドルでは一時1.2%上げて132円88銭と、約1週間ぶりの大幅高となった。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1251.38 | -6.37 | -0.5% |
ドル/円 | ¥133.01 | -¥1.46 | -1.1% |
ユーロ/ドル | $1.0661 | $0.49 | 0.5% |
米東部時間 | 16時41分 |
原油
ニューヨーク原油先物相場は3営業日続落。米国の原油在庫が増加したほか、中国での新型コロナウイルス感染急拡大で同国の需要が減速するとの懸念が売りを誘った。
米エネルギー情報局(EIA)のデータによると、先週の原油在庫は71万8000バレル増えた。
オアンダのシニア市場アナリスト、クレイグ・アーラム氏は「ボラティリティーの高い状況がすぐに終わることはないだろう。またも不透明感が極めて高い1年になりそうだ。サプライズや紆余曲折に満ちたものとなるのは確実だろう」と語った。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物2月限は、前日比56セント(0.7%)安い1バレル=78.40ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は、1.2%安の82.26ドルで終了した。2月限はこの日が最終取引日だった。
金
ニューヨーク金相場は反発。ドルの下落や米国債利回りの低下などが背景。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は10.20ドル(0.6%)高い1オンス=1826ドルちょうどで終了。スポット価格はニューヨーク時間午後2時54分現在、0.7%高の1816.59ドル。
原題: Stocks Post Month’s Best Day as Rate Surge Fades: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Rally Led by Belly and Long End, Anticipating Flows(抜粋)
Yen Outperforms as Jobless Claims Fuel Dollar Drop: Inside G-10(抜粋)
Oil Falls as US Stockpiles Rise, Fears Over Covid Wave Mount(抜粋)
Copper Declines as Virus Wave Tempers China Reopening Optimism(抜粋)
からの記事と詳細 ( 【米国市況】S&P500は月初来の大幅高、利回り上昇一服-133円付近 - ブルームバーグ )
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