［東京 ２９日 ロイター］ - きょうの東京株式市場で、日経平均株価は弱含みの展開が想定されている。米株安の流れを引き継ぎ、売り先行でスタートする見通し。米アップルAAPL.Oが２％超安となったことから電子部品や半導体関連などハイテク銘柄に売りが出るとみられ、日経平均は２万８０００円を割り込む場面もありそうだ。中国の新型コロナウイルスの感染拡大が投資家心理の重しとなっており、アジア株の動向も注目される。
日経平均の予想レンジは２万７８５０円─２万８１５０円。
前日の米国株市場は主要３指数がそろって下落した。中国の主要都市で厳しいコロナ対策への抗議活動が行われ、景気を巡る警戒感が高まった。また、ｉＰｈｏｎｅ生産への影響に対する懸念からアップルが売られた。
きょうの日本株市場は弱含みの展開が想定されており、一時的に節目の２万８０００円を割り込む場面もありそうだ。アップル株の下落を受けて、アップル関連と目される電子部品や半導体銘柄が軟調に推移するとみられ、「値がさ株の売りが指数全体の重しとなりそうだ」（三井住友ＤＳアセットマネジメントのチーフマーケットストラテジスト・市川雅浩氏）という。
一方、今週は米国で個人消費支出や雇用統計など重要統計の公表を控えており、内容を見極めたいとの思惑もある。市川氏は「売りが一気に加速して大幅安になる動きは想定しづらい」と話す。一方、中国でコロナ感染が拡大していることに言及し、「リスクセンチメントが悪化しており、日中のアジア株の動向も注目される」と話す。
主なスケジュールでは、国内では１０月失業率（総務省）、１０月有効求人倍率（厚生労働省）などが公表予定となっている。海外では、米国で１１月消費者信頼感指数（コンファレンス・ボード）などが発表される予定。
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