29日の米株式相場は3日続伸。大型ハイテク企業の決算が底堅い内容となったことで、世界経済の先行きなどを巡る警戒感が和らいだ。ドル・円相場は下落。一時134円台後半まで値を戻す場面もあったが、その後は水準を切り下げて133円台前半で推移。
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S&P500種株価指数は前日比1.4%高の4130.29。月間ベースでは2020年11月以来の大幅高となった。ダウ工業株30種平均は315.50ドル(1%)高の32845.13ドル。ナスダック総合指数は1.9%上昇。ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は1.8%値上がり。月間では20年4月以来の大きな上げ。
この日は大手テクノロジー株が上昇を主導し、前日の決算で売上高が市場予想を上回った アマゾン・ドット・コムと アップルが買われた。
今回の決算シーズンは全体として予想よりも明るい内容となっており、これまでに4-6月(第2四半期)決算を発表したS&P500種構成銘柄のうち約75%がアナリスト予想を上回った。
アイキャピタルのチーフ投資ストラテジスト、アナスタシア・アモローゾ氏は「恐れていたほど業績が悪くないという事実は市場にとって非常に前向きなことだ」と指摘。「景気減速のシナリオを既にかなり織り込んでいるという事実もリスクを取り除く格好となっている。今後数週間に起こり得ることは、米金融当局の次の行動あるいは次のインフレ指標を待つ間、テクニカル的なモメンタムで株高が続くということだ」と述べた。
米国債市場ではニューヨーク時間午後4時17分現在、10年債利回りが3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.65%。2年債利回りは2bp上昇の2.88%。
外国為替市場ではドル指数が小幅安。7月の最終営業日で荒い動きとなる中、一時は上昇していたが、下げに転じた。
円は対ドルで上昇を維持。東京時間に132円台半ばを付けて以降、一時は134円68銭まで円が売られる場面もあったが、その後は133円台前半で推移した。
門田真一郎氏らバークレイズのストラテジストはドル・円について、「広範な円安に一服感が出る中、短期的には引き続き下向き圧力にさらされる可能性がある」と指摘。来週発表の米雇用統計などが予想を下回れば、ドル・円への下向き圧力が強まるリスクがあるとした。
主要通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下。ニューヨーク時間午後4時18分現在、ドルは対円で0.8%安の1ドル=133円23銭。ユーロは対ドルで0.3%高の1ユーロ=1.0226ドル。
ニューヨーク原油先物相場は反発し、週間ベースでは約4%上昇した。ただ、月間では2カ月連続の下落。タイトな供給を巡る懸念はあるものの、需要見通し悪化がより強く意識された。
月間ベースで2カ月連続の下げは2020年以来。景気減速への不安が弱気ムードをあおっている。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は、前日比2.20ドル高の1バレル=98.62ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント9月限は2.87ドル(2.7%)高の110.01ドル。9月限はこの日が最終取引日だった。
ニューヨーク金先物相場は3日続伸。週間ベースでは3月初旬以来の大幅高となった。前日に発表された米国内総生産(GDP)統計で2四半期連続の経済縮小が示され、利上げペースが鈍るとの観測が広がったことから買われた。ドル安も金相場にプラスに働いた。
金スポット価格はニューヨーク時間午後3時19分現在、前日比0.4%高。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、0.7%高の1オンス=1781.80ドルで終了した。
原題: Stocks Stage Comeback With Best Month Since 2020: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Curve Flattens as Long-End Leads Rally Into Month-End(抜粋)
Dollar Slips as Yen Gains, Supported by Month-End: Inside G-10(抜粋)
Oil Notches First Back-to-Back Monthly Loss Since 2020(抜粋)
Gold Heads for Biggest Weekly Gain Since March on Rate Outlook(抜粋)
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