4月の米個人消費支出(PCE)はインフレ調整後ベースで3カ月ぶりの大幅増加となった。物価圧力が根強い中、貯蓄に手を付けることで家計が持ちこたえている状況が示唆された。
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4月は財とサービスの支出ともに増加した。
米金融当局がインフレ目標の基準値としているPCE総合価格指数は、前月比0.2%上昇(前月0.9%上昇)。前年同月比では6.3%上昇(同6.6%上昇)した。コア価格指数は前月比0.3%上昇と、3カ月連続で同率の伸び。前年比では4.9%伸びた(同5.2%上昇)。
インフレ調整前のPCEは前月比0.9%増加。個人所得は前月比0.4%増。
堅調な雇用の伸びや積み上がった貯蓄に支えられ、消費が4-6月(第2四半期)も健全さを維持するとの見方を今回の統計は裏付けている。4月のインフレ鈍化はガソリン価格の下落を一部反映した。
ただ、ガソリンはまた値上がりしており、食品価格も家計を圧迫する中、家計支出は減速するリスクもある。4月は貯蓄率が2008年以来の水準に低下した。消費者の借り入れも上向いている。
BMOキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、ジェニファー・リー氏は「安定した収入があることが重要で、依然タイトな雇用市場はそのサポートを確かなものにする」と指摘。「しかし、高いインフレで購買能力が低下しており、貯蓄率が4カ月連続で低下したのはそのためだ」と分析した。
インフレ調整後の財の支出は前月比1%増加。自動車の購入が増えた。サービスの支出は0.5%増。インフレ調整前のサービス支出は食品サービスや宿泊・居住などの分野が伸びた。
賃金・給与は0.6%増。ただし、インフレ調整後の可処分所得は前月比横ばい。貯蓄率は4.4%で、前月の5%から低下した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題: US Consumer Spending Holds Up as Households Dip Into Savings(抜粋)
(統計の詳細とエコノミストのコメントを追加し、更新します)
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