米投資ファンドのベインキャピタルが東芝の買収を検討していることが31日わかった。東芝の筆頭株主の投資ファンドはベインに対し、東芝を株式公開買い付け(TOB)で買収する場合は保有する全株式の売却に応じると伝えた。ただ、買収による東芝株の非公開化には課題が多く、実現は見通せない。
筆頭株主の「エフィッシモ・キャピタル・マネージメント」はベインに対し、3月24日付でTOB応募についての確認書を送った。エフィッシモが31日、関東財務局に提出した変更報告書で明らかにした。
ベインは同日、エフィッシモから書面を受け取ったとし「東芝株の公開買い付けについて現時点で決定した事実はない」とコメントした。その上で「東芝の非公開化の実現に向けては、東芝の経営陣や日本政府、金融機関などと対話を重ねていく必要がある」とした。
エフィッシモはTOB応募に際し、ベイン側の株式所有割合が3分の2以上になることを条件としている。
ただ、原子力発電などの事業を手がける東芝は、外国為替及び外国貿易法(外為法)で安全保障の観点から重要な「コア業種」と位置づけられ、買収の際には日本政府に事前の届け出が必要となる。ベインなど海外勢が主導する形での非公開化は当局から認められない可能性がある。
東芝は31日、「エフィッシモとベインとの確認書および内容について何ら関知していない。臨時株主総会で示された株主の意見を踏まえ、企業価値の向上のため、あらゆる戦略的選択肢の検討を引き続き行っていく」とのコメントを出した。
ベインは2018年、東芝の半導体メモリー事業だったキオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)を韓国の半導体大手SKハイニックスなどとともに買収し、キオクシアの筆頭株主となっている。
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