Mozillaは2月3日、2018年に発表したVRヘッドセット向けWebブラウザ「Firefox Reality」の提供を終了すると発表した。向こう数週間以内に、現在提供しているViveport、Oculus、Pico、HoloLens向けアプリストアから削除する。
Firefox RealityはVR向けWebブラウザとして提供されてきた「WebAssembly、Rust、Servoのように、プロジェクトを成長させ、Webに貢献できる組織や企業を見つけることもある。Firefox Realityの技術は、Igaliaの下で引き続きプライバシーを尊重するオープンソースブラウザという方針の元で開発される」という。
Igaliaはスペインのア・コルーニャに拠点を置くオープンソース開発コンサルタント企業。同日、Firefox Realityが中断した技術を継承する新ブラウザ「Wolvic」を発表した。まもなくOculusストアとHuaweiのAppGalleryでβ版としてリリースの予定だ。
Firefox Realityは2Dでしか使えなかったが、WolvicはXRスペースでの没入感を損なわないものになるという。「没入型OS用Webブラウザは新分野だ。」立ち上げ段階では、Huawei VR Glass、HTC Vive Focus、Oculus、Pico Interactive、LynxのVRに対応する。「QualcommやLenovoなどの企業と協力して、WebブラウザをXRデバイスで実行できるようにしたいと考えている」という。
Wolvicという名前はWolf（狼）に由来する。Igaliaは、FirefoxやBrave（アイコンがライオン）のように、Webブラウザは動物に縁があり、狐（実際にはレッサーパンダだが）を継承するので進化の道をたどることを意識してイヌ科の動物にしたと説明している。「狼が生存する生態系を維持するのが困難であることは有名だ。Igaliaは従来のWebの2D空間であろうとWeb XRの3D空間であろうと、Webエコシステムの健全性とバランスを維持する上で重要な役割を果たせると信じている」。
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