［東京 ６日 ロイター］ - きょうの東京株式市場で日経平均株価は、強含みの展開が想定されている。国内政治への期待感を背景に、先週の底堅い地合いが継続するとみられている。ただ、６日の米国株式市場はレーバーデーで休場となることから、買い一巡後は様子見姿勢の強い相場展開となりそうだ。
日経平均の予想レンジは２万９１００円─２万９５００円。
前週末３日の米国株式市場は、ナスダック総合指数が最高値更新となる一方、ダウ工業株３０種とＳ＆Ｐ総合５００種指数は小幅安で取引を終了した。米雇用統計を受けて景気の回復ペースを巡って不安が広がる一方、目先のテーパリング（量的緩和の縮小）観測が後退するなど、市場心理はまちまちの状況となった。
米労働省が３日発表した８月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比２３万５０００人増と、市場予想の７２万８０００人増を大きく下回り、過去７カ月間で最も低い伸びとなった。新型コロナ変異ウイルス「デルタ株」の感染拡大に伴い、飲食業を中心に採用を手控える動きが広がった。
現在のドル／円は１０９．７３円付近で、前週末午後３時時点の１１０円近辺からやや円高。シカゴの日経平均先物９月限（円建て）清算値は２万９５９５円と前週末の現物終値から約４６６円高い水準となっている。日本株は前週末までに５日続伸となったため高値警戒感が意識されやすい水準だが、シカゴ先物の大幅高を受けてきょうもサヤ寄せする形で買いが先行するとみられている。
菅義偉首相は３日、自民党の総裁選挙に立候補しないと表明。菅首相退陣を受け、政治リスクの不安後退と海外投資家の日本株回帰が期待されている。「菅内閣の支持率低下で衆院選は苦戦するとみられていた。総裁選の行方は依然不透明だが、今は誰になっても金融政策の基本的運営方針は変わらないとの見方が優勢で、警戒感はない」（国内証券）という。東京株式市場はきょうも楽観的な「選挙ムード」を引き継ぐ展開となりそうだ。
主なスケジュールでは、国内で車名別新車・軽自動車販売（自販連、全軽自協）が発表される。６日の米国株式市場はレーバーデーのため休場となる。
前営業日終値 年初来高値 年初来安値
日経平均 29128.11 30714.52 26954.81
+584.60 2021年2月16日 2021年8月20日
シカゴ日経平均先物9月限 29595（円建て）
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