【NQNニューヨーク=川内資子】1日のニューヨーク外国為替市場で円相場は小幅に3日続落し、前日比5銭円安・ドル高の1ドル=110円00~10銭で取引を終えた。1日発表の米雇用指標が市場予想を下回ったのを受けドルが売られた。安く始まった円は下げ幅を縮小した。
アジア、欧州市場で円売り・ドル買いが優勢だった流れを引き継ぎ、円は110円台前半と安く始まった。だが、ニューヨーク市場では円買い・ドル売りが優勢となり、円は下げ渋った。
1日朝発表の8月のADP全米雇用リポートで、非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)は前月比37万4000人増と、増加幅は市場予想(60万人)より少なかった。「新型コロナウイルスのインド型(デルタ型)の感染拡大が影響している可能性がある」(パンセオン・マクロエコノミクス)との指摘があった。米景気回復が鈍化するとの警戒感が強まり、幅広い通貨に対してドルが売られた。
円の安値は110円38銭、高値は109円88銭だった。
円は対ユーロで4日続落し、前日比35銭円安・ユーロ高の1ユーロ=130円20~30銭で取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)が新型コロナ危機対応の資産購入特別枠(PEPP)を早期に終了するとの観測から、円売り・ユーロ買いが優勢となった。
ユーロはドルに対して続伸し、前日比0.0030ドル高の1ユーロ=1.1835~45ドルだった。市場予想を下回る米雇用指標やECBによる金融緩和の縮小観測を背景に、ユーロ買い・ドル売りが優勢となった。
ユーロの高値は1.1857ドル、安値は1.1814ドルだった。
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