テキサス州フラッガービル。
Bronte Wittpenn/Austin American-Statesman/USA Today Network via Reuters
- アメリカでは記録的な寒波の影響で、複数の州で少なくとも20人が死亡した。
- 路面が凍結し、安全に暖房を使用することが困難になっていることも状況をさらに危険なものにしている。
- テキサス州、テネシー州、ノースカロライナ州、ルイジアナ州、ケンタッキー州、ミシシッピ州、オレゴン州で死亡者が報告されている。
広い範囲で記録的な寒波に見舞われているアメリカでは、その影響で少なくとも20人が死亡し、数百万人が停電の影響を受けている。
寒波の影響による死亡者は少なくとも7つの州で報告されていて、こうした地域では車での移動が危険で、多くの人々が暖房を使えない状態になっているという。
PowerOutage.usによると、オハイオ州、ウェストバージニア州、ケンタッキー州、バージニア州、ミシシッピ州、オレゴン州、ルイジアナ州では数万世帯が停電となっている。寒波で特に大きな打撃を受けているテキサス州では、2月17日（現地時間）の時点で290万人が停電の影響を受けているという。
ロイターによると、寒波は週末まで続くと見られている。
テキサス州ヒューストンの郊外では16日、3人の子どもと祖母が火災で死亡した。この地域では停電が8時間続いていたと、当局はHouston Chronicleに語った。
シュガーランド消防署の広報担当者は、火災の原因については現在調査中だと同紙に語ったが、ソーシャルメディアへの投稿は一家が暖を取るために暖炉を使用していたことを示している。
テキサス州では他にも、低体温症で死亡したと見られる男性2人、一酸化炭素中毒で死亡した女性と子ども1人を含む、複数の死亡者が報告されている。
オレゴン州ポートランドでも、一酸化炭素中毒で4人が死亡したとThe Oregonianが16日に報じた。
クラカマス郡の保安官事務所はこれ以上の詳細を公表していないが、人々が代替手段を使って部屋を暖めようとする中、事務所では大量の｢通報｣に対応していると同紙に語った。
PowerOutage.usによると、オレゴン州では17日の時点で少なくとも16万5000人が停電の影響を受けているという。
路面の凍結も多くの事故につながっている。ミシシッピ州スタークビルの近くでは15日、58歳の男性が運転する車が横転、男性は死亡したと、検視官がAP通信に語った。
ケンタッキー州ルイビル（2021年2月15日）。
Bryan Woolston/Reuters
ケンタッキー州では週末以降、寒波の影響による交通事故で5人が死亡したと、Lexington Herald-Leaderが報じた。このうち43歳の女性は15日、高速道路を走行中にコントロールを失い、車から放り出されて車線を越えたところをトレーラーにひかれたと当局は同紙に話している。
また、ケンタッキー州ミルトンの近くでは14日、2人の遺体と上下逆さまになった車が水中で発見されたとHerald-Leaderは報じている。警察は車がスリップし、横転したと見ていると同紙に語った。
他にも、寒波の影響による死亡事故が相次いでいる。テネシー州ミリントンの近くでは14日、凍った池に落ちた10歳の男の子が死亡したと、当局がNBC Newsに語った。ルイジアナ州ラファイエットでは15日、50歳の男性が氷で滑って死亡したと KSLAが報じた。
寒波の影響で竜巻も発生していて、ノースカロライナ州ブランズウィックでは15日、3人が死亡したとCNNが報じている。
（翻訳、編集：山口佳美）
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